2024-05-11
相続で受け継いだ不動産を売却した場合、どのような税金が課税されるのでしょうか。
将来、不動産を相続する可能性のある方は、知っておきたい問題だと思います。
今回は相続による不動産売却を検討されている方に向けて、相続した不動産を売却する際の税金について解説します。
不動産売却で利益が出た場合、その利益である譲渡所得に対し、譲渡所得税、住民税、復興特別所得税(2037年まで加算)などが課税されます。
これら3種類の税金は、不動産売却によって譲渡所得が生じた場合、すなわち利益が出た場合のみ課税され、利益が無い場合は課税されません。
譲渡所得がプラスかマイナスかを調べる計算式は以下の通りです。
譲渡所得=不動産物件の売却価格-(取得費+譲渡費用)
取得費とは、親が不動産物件を購入した際の金額から減価償却費を引いた金額です。
譲渡費用は仲介手数料や測量費、印紙代など売却までにかかった費用の合計です。
減価償却費についてわからない場合は、税務署や税理士に確認することもできます。
これら3種類の税金の他にも、仲介手数料に対する消費税、印紙税、登録免許税が課税されます。
印紙税は印紙を売買契約書に貼り付け消印することで、納付したことになります。
登録免許税は、相続した不動産の名義を相続人に変更した際にかかる税金です。
不動産売却による譲渡所得税の、以下のような軽減の特例を節税対策のためにも知っておくことが大切です。
相続税の申告期限から3年(死亡した日から3年10か月)までに相続した不動産を売却した場合、取得費に相続税額を加算することができます。
取得費加算特例を使うことにより、譲渡所得をその分少なくすることができ、譲渡所得税に対する節税対策ができます。
3000万円特別控除の特例を使うためには、相続してから売却まで空き家だったことや、1981年5月31日以前に建てられていることなど、他にもいくつかの条件があります。
条件を満たしていれば、譲渡所得から3000万円の控除を受けることができます。
マイホームを売却する際に使われる特例ですが、相続した不動産に現所有者である売主が、売却直前まで居住していた場合に受けることができる特例です。
こちらも譲渡所得から3000万円が控除される特例ですが、相続した空き家を売却した際の3000万円控除と併用することはできません。
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